地域貢献 - グラマセヴァ


今週の日曜日に、最終日(Poornahuthi)を迎えたダサラー祭


女神を讃えるこの10日間に及ぶ祭事期間中、プッタパルティでは、サティヤ・サイ・スクールによる近隣の村落地区に物資配給を行う「グラマセヴァ(村への奉仕 Grama Seva)」が、毎年恒例となっています。



今年は170もの村々に、物資配給の奉仕を行ったそうで、この時期には“Swami's Students”と呼ばれるスワミの生徒たち・・・ハイヤーセカンダリースクールの学生、アナンタプール校の女子大学生、そしてサティヤサイ大学の男子生徒と教授陣が一丸となって年に一度の大規模な奉仕活動に従事するそうです。





物資の内容は、毎年ほぼ決まっていて、衣類や食べ物、筆記用具などが配られます:
1. サリー (南インドの女性の正装)
2. ドーティー (南インドの男性の正装)
3. プリホラ米  (タマリンドライス ・ Pulihara rice) 一家族につき 4〜5個のパック
4. ラドゥー (インドのお菓子 ・ Laddu)  一家族につき 5〜6個
5. 子どもには筆記用具 (ペン、鉛筆、ノート)


何日間も続く大規模な奉仕ということで、梱包、仕分け、配布の作業は昼夜に分かれて行われるとのこと・・・。


例えば、夜には、アナンタプールの女学生が、プリホラ米というタマリンドライスを新聞紙に梱包しているあいだ、別の建物では、低学年のハイヤーセカンダリースクールの生徒がラドゥーというインドのお菓子を梱包しています。
そして朝になると、サティヤサイ大学の男子生徒が5時に起床、準備を整えて7時過ぎには、サイクルワントホールのダルシャン会場に集合。ホール内の中央にあるマンディールの建物を祭壇と見立ててプラダクシナ(神殿の周りを巡回する行)を行った後、トラックに乗って、村へと移動します。

左の写真 中央の写真 右の写真
物資に囲まれて待機中 物資の梱包中 出発前にラーマ神にお祈り
十数台のトラックで一斉移動 到着後、ガーランドにて歓迎 一先ず待機中
先ず初めにバジャン唱歌 - 子どもたちもついてくる 村の塔門前 ナガラ・サンキールタン

そして、どの村落に着いても、先ず初めに行うことは、神々を讃える讃歌(バジャン唱歌)で村一帯を清めること。
トラックで到着した後、村の端から端まで、30−40人ぐらいのグループに分かれ、村の各方角から中心部に向かってナガラ・サンキールタン形式(隊列を組んでバジャンを歌いながら歩くこと)で楽器を演奏し、バジャンを歌い歩きます。

村の子どもたちは、サンタクロースを待つように、毎年恒例のグラマセヴァを楽しみに待っているそうで、生徒たちが到着すると、ナガラ・サンキールタン隊の後に(時には、前に!)くっついてきて、生徒たちと一緒に神々を讃える歌を合唱します。


昼食には、サイ・ババの指示で基本的に村の人々に配るものと同じもの、プリホラ・ライスとラドゥーを食します。ただ、飲み物は、脱水症状にならないように、栄養たっぷりのバターミルクが配られます。




村の人々に物資を手渡す際、学生たちは「僕たちが持ってきました」とは言わず、 「スワミからのプラサードです」と伝えるそう・・・。




学生たちはサイババの言葉に沿うように人々と愛を分かち合い、村の衛生状態が悪ければ、物資配給だけでなく、村をきれいに掃除をしてから村落を後にします。


そして全ての作業が終了すると、再びプッタパルティに戻り、ダルシャンホールで待機しながら最後のトラックが戻るまで、仲間の帰りを皆で待ちます。



左の写真 右の写真
各家庭への配布 昼食を子供たちに手渡し
トランシーバーで連携 しばし、待機
村に祀られた祭壇 子どもたちと記念撮影

サイババは、学生達、特に若者達に向かって頻繁に、「セヴァ・バーヴァ(奉仕精神、奉仕する姿勢)」を養いなさいと、伝えるそうです。
欧米では、学校が学業の一環として「コミュニティーサービス」という名称で、学生達を地域貢献に従事させるプログラムを組んでいます。そういった地盤があるせいか、日本と比べ、海外の奉仕活動は地域社会への貢献、「必要を察してサッと手を伸ばす行為」が自然と成り立っているように思えます。

知らぬうちに育まれるボランティア精神・・・。

インドと先進国では文化背景や必要とされている奉仕の内容は違うものの、奉仕精神が体内に浸み込み、血肉となった人々と、それとは対照的に、「奉仕」を「サーダナ(霊性修行)」の一環として心の祭壇に奉り上げ、頭の中で色々と霊的教義との比較対象をして識別を介さずには身体を動かせない人々を見ていると、若いうちに、「セヴァ・バーヴァ(奉仕精神、奉仕する姿勢)」を培うことが如何に大切かを実感します・・・。 


『私の愛するバクタ(神を愛する人。帰依者)たちよ、私の仕事に従事しなさい。あなたの息吹は天国に咲く花々の香りを運びます。あなたの示す手本は、天使たちが示す手本となるでしょう。あなたの歓びが私の歓びとなるのです。』



うーん、わたしも彼らを見習って、少しでも前者に近付けますように... (拝)。



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