インドで子育て(都会と田舎)

インドで子育てをして、早1年ちょっとになります。
出産後、ベイビーが2ヵ月半でインドに来た時は、戦々恐々の思いでしたが、なんとまぁ、住めば都。定期的に母から届くケアパッケージに助けられながら、よい日々を送っています。


それに、インドには、日本にはない予想外のオドロキや嬉しい習慣がたっぷり!
私が知る国の中で、インドは最もチャイルドフレンドリーな国の一つかもしれません。


その理由の一つは、子どもの人口が多いこと。
インド人口、12億人の半分は24歳以下という統計も出ていましたが、「人口が多い→需要が多い→ベイビーグッズが豊富」という図式もでき上がります。

つい数年前は、オンラインショップと言えばebay だけ・・・という感覚でしたが、最近は、First Cry 、 HushbabiesBabyoye 、など、ママが助かる通販サイトも数多く出店しています。


またショッピングモールに行けば、大型ベイビー用品店が少なくとも2−3件、そのほかにも知育用品店、おもちゃ屋さんに洋服専門店などが点在しています。
少子化が進む日本より、インドの方がだんぜん品揃えが多く、手軽に高品質の知育用品などが手に入るのにも感心します。


・・・というのは都会に住む限られた階層の人たちの話で、田舎に住む子どもの教育レベルと、都会に住む子どもの教育レベルに壁のような隔たりが生じている、というのが現代インドの課題だそうです。



現在インドでは、総人口の20%が先進国レベルの教育を受けることができ、残りの80%は、その恩恵を被ることができません。


たとえば、都会に住む小学6年生は、地方(山岳・農村地帯)に住む高校1年生よりも学力が上、という格差が生じているそうです。


そのギャップを緩和するため、全ての人にEHVの要素が合わさったカリキュラムを提供できる教育ソフト、「Vidya Vahini Project(ヴィッディヤ・ヴァヒニ・プロジェクト)」が去年の6月17日に始動しました。

(EHV:Education in Human Values = 人間的価値の教育 = 人格形成教育)


ソフトウェアの提供は、ラタン・タタ氏率いる、TCS


タタ氏は、知る人ぞ知るセヴァ(奉仕)の巨人です。


インドの巨大財閥、タタ・グループの去年の純資産は、約9億7000万USドルですが、FORBESマガジンの億万長者リストや、インド長者リストに、タタ氏の名前があがることはありません。


なぜでしょう? 


・・・という記事をネット上でもよく見かけますが、タタ氏は、全収益の65%を、グループが運営する様々な奉仕企業への慈善信託として寄付にあてているからだそうです。(本人の懐に入るのは、1%・・・もし過去に寄付した総額を全て受け取っていたならば、億万長者のウォーレンバフェットやビルゲイツよりも純資産は上、だと言われています。)



このソフトがあれば、ちゃんとした教育を受けなかった田舎の教師でも、指導要綱に沿って一定以上の水準を保つ授業を行うことが出来るそうです。


End of education is character 
教育の最終目的は人格形成にあり。


ヴィッディヤ・ヴァヒニは、詰め込み暗記だけではなく、思考力、人間性を育むカリキュラムが備わっているそうです。サイババへの信仰を深めるような内容ではなく、純粋な教育ツールだと聞きますので、日本にあるインド人学校にも普及したらいいですねぇ。




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