手で食べる

日本の方のご好意で携帯電話を一つ頂けたので、SIMカードだけ現地で購入。先に現地に来ている方に、同行いただいたりと、何かとお世話になっている。初期費用、150ルピーに通話料。パスポートとビザのコピー、そして証明写真と住所さえあれば簡単に作れる。


かのサウスキャンティーンで知人と待ち合わせ。

大事にペーパーにくるんでおいたスプーンがない。しまった。別のバッグに入れ替えたんだ。
神様は本当に面白いことをされる。

目の前に、ミールスという定食の盛り付けをしようと、給仕役のセヴァダルが笑顔で突っ立っている。
この流れでスプーンを取りには、戻れない。あまりにも、失礼すぎる。ガーン。。。
こだわりが、音も立てずに、あっさりと、いともあっけなく消えていく。

とりあえず、とりあえず…、手を洗いに席を立って、水滴が残らないように手を乾かす。
インドの水でお腹をこわす人が後を絶たない。
席に戻り、何も考えずに、右手を白米に、そしてカレーの液体へと突っ込んでかきまぜる。何も考えないように、心を無にして、あえて機械的に、以前インドに行った同僚から聞いた食べ方…指をスプーンのように曲げて、食べ物をすくい親指でそれを口の方に押し出す…をやってみた。音をたてないように、気をつけて…。

できた。

美味しいかどうか…は、最後まで分からなかった。