ハヌマーン像


引越初日の翌朝は、静寂の中でプッタパルティの風景を眺めながらゆっくりと、コーヒーを飲んだ。キッチンの窓から、ヒルビュースタジアムの丘の中腹に建つ一番高い像、カイラーサ山を左手に掲げたハヌマーン像が見える。 

ラーマの弟ラクシュマナが倒れたとき、 彼を救うために、四つの薬草が生えるカイラーサ山を山ごと運んだという神話(かなり中略しています)のワンシーン。他にも、 ブッダイエスシヴァシルディサイババクリシュナゾロアスター といった聖者や神の化身の巨大な像が立ち並んでいるけど、丁度、他の建物に隠れて見えない位置にある。


あえてねらったわけでなく、偶然の流れで、引越し日が4月3日、吉兆なラーマナヴァミの祭日に決まった。
アヴァター(神の化身)にはそれぞれ異なる役割があるという。クリシュナ神御降誕祭の講和で、サイババはこう説いている−「『ラーマーヤナ』は、真理とダルマが地上を支配することを促すことを目的としています。一方、クリシュナ・アヴァターは永遠のメッセージ〔バガヴァッド・ギーター〕を世に残すという目的がありました。」

ラーマに関しての講和では、「『ラーマーヤナ』はダルマの行動規範と義務の道を一人ひとりに教えてくれます。時代や年代が過ぎ去っても、『ラーマーヤナ』の示すダルマの永遠なる行動規範は、今日でも全人類にとっての至福の源です。」


出国前、東京の仲間たちから暖かいメッセージがこもった色紙をいただいた。友人の一人から、はなむけの言葉として「あらゆる誘惑から護られ、良きサットサングに恵まれ、朗らかな暮らしとなりますように」という言葉を受け取っていた。


ハヌマーンは、云わずと知れた、ラーマの忠実な家来。
なんだかダルマ尽くしのメッセージ。 …(沈黙)。 何か、意味があるのかしら?


サイババは説く。

「たまたまとか、偶然の一致ということを信ずる考えをすべて取り除き、ここで起きることのすべては、最も小さなものに至るまで、 私の無限の愛が注がれているのであり、あなたのために特別にあつらえられたものであることを知りなさい。」


この旅が、ダルマを守り、ダルマに護られた神聖な期間となりますように。