ディスカッショングループ

7月後半からプッタパルティのアシュラムでは、毎週月・金曜日の19:40−20:40のあいだ、米国人夫妻の司会による「Discussion Group」が再開している。同夫妻は、南インドの猛暑にあたる時期を米国で過ごして6月後半に戻ってきたそうで、アシュラムから依頼され、5年ほど前からスタディーサークル のアシュラムバージョン(だと思います)・・・を開催。

このディスカッショングループは毎回テーマが決まっていて、それぞれのテーマに関するサイババの言葉や講話を引用した用紙が配られる。参加者は、病院に勤務しているお医者さん、学生、定年退職後にパルティに移り住んだ人、短期滞在者から長期滞在者など多岐にわたり、多方面の観点からテーマを深めていくので、知的好奇心が旺盛な身としては(ふと気になってたまに参加すると)、とても有意義な時間を過ごせる。中には脱線して、“自分に起こった奇跡の自慢”を延々と始めるひともいるけれど、たいてい、良識のある面々が揃っていて逸脱しすぎることがないし、結構、楽しい。


司会担当のミラー夫妻は、過去にウェブ版 Times of India 誌のコラム、““Spirituality at Work””を執筆したり、SRI International (スタンフォード研究所)勤務時に、100企業以上のコンサルタントを介して、「創造性とビジネス、そしてスピリチャリティーは、一つの宝石の違う断面に過ぎない」というワークモデルを説き、引退後の現在も、サイ大学や、スタンフォード大学経営大学院(Stanford University Graduate School of Business)の客員教授として活躍している他、元経営コンサルタントという経験を生かして “Human Values At Work” という、人間的価値を職場に生かすワークショップモデルを構成し、Global Dharma Center という非営利団体を運営している。


私自身、霊的書物で得た知識、たとえば倫理道徳や聖者の格言をどうやって日常の業務に生かせばよいのか、とても戸惑った経験がある。目の前の効率や利益を重視した方がよいのか、コンプライアンス を含む理念や“道得”を選択したらよいのかというのは、企業の体質や上司の指示によるところが大きいし、現在の日本では、損を被るぐらいなら多少・・・の不道徳は仕方がないといった思考が王道のような気がする。
組織のリーダーが変われば会社全体、しいては社会や国家も変革していくという言葉は何度も聞いたことがあるけれど、実際にそれを実行するのは個人レベルにおける思考の変容、行動の変化にかかってくると思う。サイババは、「霊性部道徳とは人間的価値(五大価値)のことであり、その基盤はプレマ(愛)と折に触れて説いてはいるけれど... ある意味、テーマが大きすぎて、日々の行動に落とし込むのが大変だなぁと思っていたら、GLOBAL DHARMA CENTERのサイトに参考となる答えがあった。そういった意味でも、GDCが提唱しているワークモデルはとても興味深く、いつか邦訳が出たらいいなぁ、と期待...しています。 (*^_^*)


たとえば・・・

★ Leading from a spiritual basis (経営者・リーダーによるスピリチャル的なアプローチ)
★ Working from a spiritual basis (従業員によるスピリチャル的なアプローチ)
★ Human Values for the working adult (企業人としての人間的価値)
★ Publications on leading and working from a spiritual basis (霊性を主軸とした業務遂行)



昨晩、ガヤトリープージャを抜け出して、久しぶりにアシュラム内にある書店の横の建物に行ったら、ミラー夫妻が、「今日は会議が入っていて部屋が使えないってことだから、今週の金曜日に持ち越しになったの・・・。でも、ホームワークとして資料を渡しておくわね。。。」と参加者に笑顔で説明していた。「ちなみに、今日、話し合うはずのテーマは、『Uncertainty: 不確実性 』・・・」というオチ付き。
もう一度、金曜日に顔を出してみようと思う。

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