プッタパルティの近況 - サイババ紀行

サイ・ババに関しての情報が、ＳＳＯＪの公式ページ、【ババの最新情報】として日本語に翻訳されています。なお、英語版の最新情報は、【４月のダルシャンレポートサイト】にて参照可能です。

なるべくモンキーマインドを助長するようなゴシップ的な情報を掲載するのは控えようと思っていましたが、今日はちょこっとプッタパルティの近況をお伝えしたいと思います。

プッタパルティの外れに住んでいるせいなのか、もしくは彼を通じてスーパースペシャリティホスピタルに勤務している方からスワミに関する情報が随時入っていたせいなのか、情報といってもたとえば、「今日は朝食にイドリーをお召し上がりになった」とか、「スーパースペシャリティホスピタルに入院中の患者に対してダルシャンをお与えになった」、とか「腎臓の補佐が必要になった」、「ドクターが検診し、経過良好」などなど...　２８日から一昨日ぐらいまで、私は周りの騒動はつゆ知らず、まったくの平静を保っていました。

４月５日付けの【ババの最新情報】に掲載されている通り、一時重篤になられたスワミは昨夜１０時過ぎごろ、意識を戻されてドクターと意思疎通をなさったそうで、現在、回復に向かわれているとのことです。サイババは危篤状態ではありませんので、ご安心を。

しかしプッタパルティの村は騒がしく、スーパースペシャリティホスピタルの前にはメディア各社が派遣したレポーターや、噂の真相を知りたい帰依者や村人が詰め寄っています。州警察が警備にあたり、普段は穏やかなパルティの大空にはヘリコプターのエンジン音が響き渡り、国内屈指の医療部隊がプッタパルティへと足を運んでいます。

ペースメーカーを入れた術後の経過を診るため、インド医学の最高峰と云われている全インド医学会（AIIMS）の元理事、Ｐ.ヴェヌゴパール博士（心臓外科医）もニューデリーからパルティ入りし、スワミのご様子を診察されました（詳細はこちら）。

↓ の動画は、スーパースペシャリティホスピタルのＡ.Ｎ.サファヤ院長による経過説明
（動画のスクリプトはこちらにて参照可能）です。

普段、ハートの中ではとても近くに感じる「私のスワミ」ですが、こういう状況を見ると、サティヤサイババとは、そういう対象の、雲の上の方なのだと、改めて実感します。

サイババを信奉する政治家もスワミの容態を問い合わせるためパルティに到着、今日はアンドラプラデーシュ州の州知事、それにムンバイの元州知事もスーパースペシャリティへと向かったそうです。

ちなみにスーパースペシャリティホスピタルは【シュリ・サティヤ・サイ高等医療機関】の一つで、ハードロックカフェ、ハウスオブブルースの創始者、アイザックティグレー氏がレストランの権利を売却し、その寄付金で設立した高度医療機関。貧富の差やカースト差別など一切無しで最高技術の手術が無料で受けられる、インドでは（世界でも）珍しい、慈善病院です。

火曜日午後の現在、プッタパルティのメイン通りの道路は一般車両が通行止めとなり（バス停からスーパースペシャリティホスピタルまで通行止め・チットラバティー川沿いの裏通りは通行可能なので、大型バスも迂回）、多くのお店が自粛閉店をしているようです。（政府が村人の安全を守るため ‐ 不必要な騒動を予防すべく、ガバメントオーダー・１４４を行使したためです。→スワミの容態が回復して数日後、多くのメディアがパルティを去ったことから解除されました。）

それにしても、噂好きなインド人・・・。

インドで街の人に「道を尋ねたことがある」方は、苦笑しながら何度も首を縦に振ると思いますが、たとえば、ある場所に行こうとする途中で５人に道を聞くと、５人とも、もっともらしい答えを（たとえ知らなくても、時にはむちゃくちゃな方向を、彼らなりの親切心によって）教えてくれます。

今回の震災の報道でも際立ったように思うのですが、ニュース報道を扱う際、日本人のあいだでは、暗黙のうちにある程度のコーテシー(Courtesy)、が遵守される傾向にあるように思えます。

しかし、ここはインド。

アンドラプラデーシュ州だけでもテルグ語のチャンネルは１２チャンネルあるのですが、その中の一つがニュース番組で、スワミの様子をエンターティメント風に（もっともらしく）ねつ造した情報を報道したそうです。

それがみんなのモンキーマインドに火を付けて、一部の国内外の帰依者やパルティの住民がその噂に踊らされ、根も葉もない憶測が飛び交って騒々しくなった・・・という流れです。

これに関しては、４月２日に公式発表された「ラジオサイからの重要なお知らせ」の中でＧ.ヴェンカタラーマン教授が記述したリンクをご覧ください（まったくもう、いい加減にしなさい・・・という文外のメッセージを、丁寧に、論理立てて記していらっしゃいます）。

今は、プッタパルティの外れのアパートに滞在しているのですが、どうやら州警察がマンションの横の空きビルに活動拠点を設置したようで、朝から晩までスピーカーを使って出動命令をアナウンスしています。万が一、暴動が起こった時にパニックを制御するため、州政府が、３０００人の警察官を配置したそうです。

先週末の４月２日から、次々とミニバスやＰＯＬＩＣＥと書かれた警察車が空きビル前の道路に横付けされ、あっという間に何十席ものプラスチック椅子を空き地に設置し、即席の屋外会議場が出来上がりました。

折しもこの日は、６億８千万人がＴＶ観戦したというクリケットのワールドカップの最終日。インド人にとってのクリケットといえば、首相も観戦するぐらい、国をあげて熱狂支援する一大イベント。私はてっきり、ワールドカップを観たい警察官や機動隊が椅子を持ってきたのかな？と思っていましたが、どうやら違ったようです。

茶色い警官服を着た男性がひっきりなしにウロウロしているのを見て、ベランダからジーッと眺めながら「何の騒ぎなの！？」と聞くと、「ぜったい見ちゃダメ！」と言う彼。

「なんで？」と聞くと、インドの警察官は社会的に無力な人々（外国人を含む）に犯罪行為をして、被害者が泣き寝入りするケースが多いから、ぜったい、目をつけられる行為をしちゃダメ！ということでした。

！？

えーっ！と耳を疑うような話ですが、プッタパルティに長期滞在している知人（インド系南アフリカ人）に聞くと、彼のアドバイスは的を得ているらしいです。そして彼女自身も、外出する時には必ず帽子を深めに被って、見知らぬ人（警察官やストリートでたむろしている男性）に顔を覚えられないように気をつけている・・・とのことです。

スワミが入院なさったということで今まで知らなかったインドの側面が浮き彫りになりましたが、ここで私は日本の知人に勧められた、ある書籍を思い出しました。

【だれも知らなかったインド人の秘密】

「妊娠中は胎教に良くないから読まない方がいいかも」という前ふりで紹介されたこの書籍・・・。

読み始めると衝撃のオンパレードでしたが、読後は、「信仰深く敬虔な人々」、「悠久の国インド」といった、渡印前に思い描いていた美しいイメージと、移住後に感じた、現実とのギャップが驚くほど、埋まりました。
（尚、巡礼目的のみでインドに渡航される方には、イメージが壊れるので一読をお勧め致しませんが、インドに配属、インド人と結婚など・・・インドと深く関わる予定の方は、お読みになると、「転ばぬ先の心の杖」となるかと思います。）

さて、話が大きくそれましたが、インドは日本人の想像を超えるほど「常識の幅が広い」多様性の国。

私のような外国人の目から見ると、インドには、「ことごとく品行方正の人から、それとは真逆の人」、「骨の髄まで無私無欲の人から私利私欲の塊の人」、「他者を想って祈る人から身内の幸せのみを祈る人」まで、本当に様々な人々が肩を寄せ合って、カーストに課せられた区別に沿いながらも共存して、生活しているように思えます。

スワミの帰依者のあいだでは、結局、スワミを治せるのはスワミしかいらっしゃらず、私達が出来るのは、「スワミ、どうか御自身の身体を癒してください！」と心の底からスワミに祈るのみ・・・という思いでまとまっているようです。

「ゴシップよりも祈りに時間を費やそう」と決めた方々のあいだでは、一般帰依者はハヌマーンテンプルにて夜通しアカンダバジャンが行われ、サティヤサイ大学の寮内でも、バジャンの合間に一時間に一度はルッドラムを詠唱するというスタイルの、アカンダバジャンが開催されました。

そして、昨日のウガディには、サイクルワントホールのマンディールで朝から夕方まで、ノンストップでアカンダバジャンが捧げられた他、チェンナイにあるスンダラムテンプルでは、７日の木曜日に、アカンダバジャンが開催される予定です。

大気を浄化すると言われているバジャン唱歌。今の状況だからこそ、日本でもアカンダバジャンが開催されれば、素敵ですねぇ・・・。

では、今パルティで吟唱を勧められているマントラを少し紹介したいと思います。

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死を克服するマハームリティユンジャヤ・マントラ