マハー・シヴァラートリ


マハー・シヴァラートリの日は、インド中のシヴァ系ヒンドゥー教徒が夜通しバジャン (神への讃歌)を歌ったりマントラを唱えて一夜を過ごす。
知人の会社(おそらく社長さんはヒンドゥー教徒)では、シヴァ神の御名を10万回唱える社内儀式が恒例で、今年は知人が吟唱担当なので、夜通し「オーム・ナマッ・シヴァーヤ」と、唱え続けたというから、びっくり(Oh my God!)。
個人的には強力なエネルギーが入ってくるシヴァマントラを唱えるのは好きだけど、一般の会社でそういった儀式をするなんて、ある意味、凄いなぁと思った。宗教への理解が確立しているインドだからできるのかも...日本でそんなことしたら、問題になるよね、たぶん。
「さすがにキリスト教徒に吟唱役は回ってこないですよね・・・」とお聞きしたかったけど、トンチンカンな発言は止そうと...口に出すのを控えることにした。彼のご両親もお越しになっていることだし...。

ところで、こういったマントラを唱えるときのインドの数の数え方は特殊で、目標総数を頭数で割って回数を出す。おそらく・・・言霊が大気に響く回数を実質として数えているのだと思う。例えば、10万回と言っても全員が10万回唱えるのではなく、100人メンバーがいれば、一人1000回唱える・・・という計算になる。


マハー・シヴァラートリの夜は、世界中の主要センターで夜通し(12時間ずっと!)ノンストップでバジャンが歌われている。

プッタパルティで開催されるシヴァラートリーには、シヴァシャクティの化身、サイババの肉体とサイババが口からシヴァリンガムを産み出す光景を近くで見ようと世界中から参拝者が殺到する。

その上、アシュラムじゅうにシヴァ神のエネルギーが漂っているから、かなり...というか、殺気立つほどの盛り上がりよう。

私は一回だけ体験して、既に一生分味わったような気がした。


変わってチェンナイにあるサイババテンプル、スンダラムはどんな雰囲気かと楽しみにしていたら、意外とまったりとして落ち着いた雰囲気だったので少しホッとした。

サイババの『姿』を見たいという欲望を掻き立てられていないせいか、各々が抱く神への思いに浸って、しっとりと、バジャンを通したサーダナ(修行)をしている感じ。

神殿の外には、2007年1月に、12日間にわたって行われたアティ・ルッドラ・マハー・ヤグニャに使用された『シヴァリンガム』や、シヴァ神パールヴァティ女神の偶像、シルディサイババの偶像が奉納されている。( ↓ このリンガムの写真は、2007年のヤグニャのもの)


この夜はバジャン中、特別に何人もの僧侶を招へいして、シヴァリンガムプージャ(Shiva Lingam Puja)が行われていた。
プージャは夜通し、4回に渡って行われるそうで、御蔵の前に集まった参拝者が一心に儀礼を見入っていた。ちょうどアルティーに間に合ったので、祭火を受けてから、ご両親を送っていくことにした。

↓ マハー・シヴァラートリのパビリオンではありません。
帰り際に見た、シヴァ神パールヴァティ女神にまつわる巨大な電飾デザイン。
誰が寄付したのか、一般道路の脇に飾られていた。

さすがインド!これなら、さぞかしシヴァ寺院は盛り上がっているだろうなぁと思い、彼にお願いして地元で有名なシヴァ系の寺院を回ってみることにした。
一軒目は、パールヴァティーが孔雀の姿となってダルシャンを与えたと伝えられるチェンナイのランドマーク的な存在のカパレーシュワラ寺院。二軒目には、シヴァ神の化身シルディサイババを祀るマイラポーレのサイババ寺院。

期待して行ったものの、門が閉まり、電気も消えて閑散としていた。
・・・ちょっとがっかり。 

途中、小さなシヴァ寺院にポツンと明りがついていて、多くのヒンドゥー教徒が参拝していた。地元のテレビ局も参拝者をインタビュー撮影していたところを見ると、あのお寺、有名なお寺なのかな? こんどまた機会があったら参拝したいと思います。


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