ガヤトリーマントラ(その2)


それでは、ガヤトリーマントラ改め、ガーヤトリーマントラ(その2)に続きたいと思います。

ガーヤトリーマントラを規則的に信念をもって唱える人には、ガーヤトリーマントラが、あらゆる病を癒し、あらゆる不幸を避け、あらゆる望みをかなえてくれると言われています。

1989年に落成されたプッタパルティのアシュラム内にあるガーヤトリーテンプルでは、毎日夜明け前と夕方に女性の僧侶達によって儀礼が行われています。パルティに住んでいた頃は毎晩、女神に捧げるジャスミンの花を持ってテンプルにお参りしていたのが懐かしい。真珠色、サンゴ色、金色、青色、黒色(濃い青)の五色に塗られた女神のお顔を崇めながら湧き上がった質問は...


4.ガーヤトリーは誰が発見したの?
5.ガーヤトリーマントラには色んなバージョンがあるけど・・・。
6.どこに行ったら正確な発音が習えるの?


それでは...


4.ガーヤトリーは誰が発見したの?

ガーヤトリーを発見したのはヴィシュワーミトラです。
また、「アーディティヤ・フリダヤム(Aaditya Hrudayam)」を通して弟子であるラーマに太陽礼拝を伝授したのも、同じくヴィシュワーミトラです。(サティヤサイヴァヒニ183-184)

コウシカは、クシャトリヤ王族・武人階級)、言わばラジャスティック(激性)の性質を帯びたカーストに生まれました。しかし前世の行為の結果により、コウシカの意識に浄性の性質や心的態度が入り込んだため、常に真実を厳守する生活を送っていました。自身を変容させ、意識を純粋な状態へと昇華させたのです。そのレベルに達した時に口から流れ出たのが、ガーヤトリーです。彼の名は、ヴィシュワーミトラ(Viswamitra)です。


5.ガーヤトリーマントラには色んなバージョンがあるけど・・・。

この世には、異なる神々を対象とする、165種類以上のガーヤトリーマントラが存在すると言われています! マントラによって祈る対象は異なりますが、主軸となるマントラの形が変わることはありません。全て同じ個所で、神々の名前や属性を称する言葉が入れ替ります。

異なるガーヤトリーマントラにおいて共通するのは、ディーマヒ(瞑想)、ヴィッマヘー(知る)、プラチョーダヤートゥ(啓蒙)といった言葉です。従って、これらの言葉がガーヤトリーマントラの重要な要素を占めていることを推測できます。(Sarvadevi Swarupini Vedamatha Gayatri より)

ガーヤトリーマントラは、詩形の一つであり、ガーヤトリーとは、ヴェーダの韻律のひとつで、八音節一行を三つ重ねた詩形のことをいいます。その後、ガーヤトリーは神格化されて、創造神ブラフマーの妻で4つのヴェーダの母といわれるようになりました(インド神話伝説辞典より)。

八百万の神の御名や御姿は、万物に遍満する神の一側面を現す。特定の神の御名を唱えることにより、その神格が授ける特定の結果と功徳を吟唱者にもたらす...と、何度も聞いたことがある。

ここにあるのは、異なる神格を対象とするガーヤトリーマントラを収録したCDのジャケ写。

左上は、建築の神である「ヴァーストゥ・プルシャ」に捧げるマントラ。風水の強化になるらしい。
右上は、インド占星術によく出てくる九つの惑星、ナヴァグラハに捧げる、ガーヤトリーマントラ。弱い惑星のマントラを唱えることにより、力を授かるとのこと。
左下は、チェンナイのサイババテンプル、スンダラムで販売されているヴェーダCDに収録されたサティヤサイババに捧げるガーヤトリー。
右下は、ガネ―シャ神、シヴァ神、カーリー女神等、11種類の神々に捧げるガーヤトリーマントラ集。

ところで、ガーヤトリーマントラでもう一つ気になっていたのが、色々なメロディーがあること。初めて聞いた、サイババが唱えるバージョンが唯一....と思っていたけど、パルティのアシュラムにあるガーヤトリーテンプルでは、それとは違うメロディーで唱えられている。
初めは戸惑ったけれど、良く聞いてみると、肝心な単語の発音は、どれも一緒。メロディーや音の長さまで細かく決められているヴェーダとは違う、「詩」ということで、規則を守りながらも色々な唱え方があるのだと思います。

サイババが唱えるガーヤトリーマントラ

ガーヤトリーテンプルで唱えられているバージョン


6.どこに行ったら正確な発音が習えるの?

これに関しては正直、限られた経験からしか語れませんが、私は、いわゆる、それほどサンスクリットに明るくない(しかし、霊的には大変優れていると言われている)方から学んだ後、インドの方から本場の吟唱を教わりました。一説には、マントラは、グル(霊性の師)からのみ伝授されるべきであり、一度授かったからには、生涯大切に扱うべき、と言われています。
誤った発音でグルからマントラを伝授されたとき、弟子は、バクティー(神や師への信愛)でそれを乗り越えられるものなのか(和製梵語で唱えても因果応報の法則から免れられるのか?)、それとも、正しく唱えないと知らずの内に罪を作ることになるのか....どっちが正しいんだろうと軽く...悩んだ時期があります。 
これに対しての答えはまだ出ていませんが、正しい発音を学んだ後、明らかに判ったことが一つあります。正しく唱えると、言霊が織りなす波動が全く違う、ということでした。ほとんど、別物?イヤー凄いなぁと感心しつつ、とりあえず、それを体感してから、あんまり分からないマントラは、聞いておくだけにしようと思いました。

今月の27〜28日に、サイババが校長を務めるサティヤ・サイ大学で、日々ヴェーダの吟唱を学習なさったソーヌ博士が、ガーヤトリーマントラを日本の方々に伝授するキャンプがあります。私は渡印前に一度だけ、ソーヌ博士からヴェーダを教わったことがあります。
あの時の感想は、すごい..というか、生まれてから聞いたこともない、強烈な聖音のシャワーを浴びているようで、その威力に度肝を抜かれました。
深遠で、超直球な帰依心を内包する声と、ヴェーダ真言が放つエネルギーの波動が瞬時に空気を割り響いて、突き抜けていく感覚です。言霊が、聴覚を超え、肌の細胞やハートにビシバシと伝わってくるのを体感したのを覚えています。 あー懐かしいなぁ。色んな方の吟唱を聞かせて頂く機会がありますが、(ごく個人的な感想ですが)ソーヌ博士が唱えるヴェーダは、すごいです。
もし、ガーヤトリーマントラの発音を学んでみたいと思われる方はガーヤトリー合宿の担当者に問い合わせてみてください。対象者は、ガーヤトリーマントラを調和を保ちながら学び、サイ・ババを真摯な気持ちで学びたい方でしたらどなたでも、参加OK…とのことでした。今見たら、8日まで…となっていたので大丈夫かな?

あと、スピリチャル系の組織に初めて行くのはちょっと怖い方がいらっしゃると思いますが、みなさん、ガツガツなさっていないので(笑)、安心してください。

五年ぐらい前、興味を抱いて覗いたスピリチャル系の会合に参加したことがあります。その時、数人に囲まれて、会への継続参加をしつこく勧誘されたり、商品を買うよう勧められたりして怖い思いをしたことがあります。類は友を呼ぶということで、スピ系好きの知人に聞いてみると、会員の勧誘や商品(書籍)購入の強要は、組織拡大と運営費の維持が必要だから、どうしても仕方がないことだそうです。ま、そんなものかな?とも思いますが、これは、グルが、“霊性”を商売にしてしまっているからじゃないかしら?とも思います。

で、サイセンターはどうだったかというと、ものすごくあっさりしていたので、拍子抜け。驚いたことに、会員制ではなく、オールオープンで定額の会員費等も徴収されなかったので、逆に、これで運営やっていけているのだろうか、とこちらが心配をするぐらいでした・・・(すみません)。
極めて私見ですが、これはひとえにグルが、霊性を商売にしていない…すなわち、「人を集めてきなさい」とか、「お金を持って来なさい」とかを一切言わないから…と勝手に思っています。そして、それでこそ、清らかな心の状態を保てるんだろうなぁとも思います。

サイババが運営に対して何と仰っているかというと・・・以下、サイ オーガニゼーションに関する御講話からの抜粋

 『私にちなんで名付けられたオーガニゼーションは私の名前を広めたり、私への崇拝から新たなカルトを作ったりするために使われるべきではありません。オーガニゼーションはジャパム(神の御名を繰り返し唱えること)、ディヤーナム(瞑想)、サーダナ(霊性修行)への関心を広めるようにしなければなりません。それは人を神へと導きます。オーガニゼーションは、バジャン(グループで歌う神への讃歌)やナーマスマラナ(神の御名を憶念すること)、シャーンティ(平安)によって、サットサング(良い仲間)から得られる喜びを実際に示して見せなければなりません。

オーガニゼーションは、無力な人々、病人、困窮した人々、文盲の人々、助けの必要な人々にセヴァ(奉仕)をしなければなりません。オーガニゼーションのセヴァ(無私の奉仕)はひけらかしであってはなりません。何ら見返りを求めてはいけません。受け取り手の感謝や謝辞ですらも、です。セヴァとはサーダナ(霊性修行)であって、お金持ちや有力者の暇つぶしではないのです。各自がこの事実を認識しなければなりません。』
"Sathya Sai Speaks", Vol. VIII, Chapter- 6.


なるほど、ですね。
ガーヤトリーマントラに関して、またちょくちょくアップしていきたいと思います。
明日から、プッタパルティ巡礼です。



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☆ ガヤトリーマントラに関する記事の内部リンクを貼っておきます ☆
1.ガヤトリーマントラ   
2.ガーヤトリーマントラ (その1)
3.ガーヤトリーマントラ (その2) (この記事です) 
4.サイ・スリー・ガヤトリー 
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