シーター女神の結婚式


昨日起きると彼の後輩から、一通のメールが入っていた。
最近、プッタパルティのダルシャンに異変が起きているらしい。
なんでも、ここ最近サイババは、朝・夕共ほとんど毎日、ダルシャンに来られているとのこと。「まるで往年の日々が蘇ったみたいだ・・・」と古くからの帰依者も感動する程、嬉しい変化が起きているそう。
そして、その「変化」のクライマックスは、3月2日、ビハール州とジャルカンダ州の帰依者らが上演した『 Sita Kalyanam:シーター婚礼の儀 』の終了後に起こったらしい…。
メールを読んでみると、サイババが、遥か遠く昔に実際行われた『ラーマ王子とシーター姫の結婚式』の様子を演出し直され、なんとその場で再演(色んな意味で)なさったらしい。

サイババが劇中の演出を即興で指導し、再演なさったなんてこと、今まであったかな。
彼の後輩が転送してくれた内容 ― ラジオサイのレポートにとても素敵な記事が載っていたので、今日はその一部を抜粋・抄訳して、皆さんと共有したいと思います。英語OKの方は ⇒ Radiosai Journals March 2, 2010 – Holi in the Divine Presence 、もしくは、ブラザー・サティッシュが投稿したダルシャンレポート、『2nd March 2010 Darshan Update... A Most Memorable Darshan』を観賞ください(写真付き)。
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北インドで盛大に祝われる色彩の祭典、ホーリー祭
プッタパルティには、北東インドビハール州ジャルカンド州からやって来た帰依者らがダンスプログラムと演劇の上演を用意していました。
当初予定していた3月1日の上演日、サイババはダルシャンにお越しになりませんでした。
そして次の日の午後、ヴェーダの詠唱が響く中、午後6時30分頃に、サイババはダルシャンホールに到着なさいました。

プログラムの第一弾は、4部隊の少年少女達による舞踊... その内容を列挙すると:

1.ホーリー祭をモチーフにしたバルビカスの少女達による踊り。
2.インド代表女子ホッケー・チームを描いた映画、「Chak De India」でヒットした「Maula Mere Le Le Meri Jaan(神様、どうか私(の人生)をお受け取りください)」をBGMに少年達の踊り。
3.カラフルな婚礼衣装、ランガードレスLehengas)を着用した少女達の踊り。
4.そして最後に、今日の舞台のために創作したパンジャーブ州の民謡舞踊、バングラBhangra)。ホーリー祭の主人公とされるクリシュナ神が幼少時代にお過ごしになったというブラジ(Brij)地方を舞台にクリシュナ神が帰依者、ゴーピカ(牧女)やゴーパーラ(牧男)達と色水でホーリー祭をお楽しみなっている情景を題材にした踊り。

踊りが終了すると、続いてプログラムの第二弾、『Sita Kalyanam(シーター婚礼の儀)』の演劇が上演されます、とのアナウンスが流れました。「Sita Kalyanam」‐その言葉をお聞きになっただけで、サイババのお顔の輝きが増したようにも見えました。

ところで、『Sita Kalyanam(シーター婚礼の儀)』は、アジア各地に形を変えて語り継がれている古代インドの大長編叙事詩ラーマーヤナ物語に出てくるワンシーン。(日本には、桃太郎インドネシアでは「ケチャ」等...。)サイババの信奉者達が挨拶代わりによく交わす「サイラム(Sai Ram)」という言葉には、『サイ』はサイババを、『ラム』をラーマ(神)を示す、という意味を含む他にも、神聖で深遠な意味が込められている。

祝福を仰ぐために役者達がサイババの傍に集まった後、演劇が始まりました。
オープニングシーンには、聖者ヴィシュワミトラーの隠居所にいるラーマ王子やラクシュマナ王子等が登場
シーター姫の婿選びの儀式(Svayamvara: スヴァヤンヴァラー)に招待された兄弟は、ミティラ王国(Mithila)に向かいました。
ラーマ王子はそこで、巨大なシヴァの弓(Shivadhanush:シヴァダヌシュ)を折り、シーター姫の花婿の座を勝ち取ります。

観客が聞き取りやすいよう、ゆっくりと語られるナレーションに耳を傾けられたサイババは、始終演劇に魅入られているご様子でした。
しかし、ラーマ王子がシヴァの弓を折るシーンに差し掛かるとインタビュールームの中へと移動なさいました。


再びサイババが出てこられた時点では、すでに演劇が終了し、幕が閉じた後でした。

サイババは、ステージの中央に戻られるやいなや、州の代表者に「ラーマとシーターは、ガーランドを交わしたのですか?」とお聞きになりました。(ヒンドゥー教の結婚式では、生花でできた花紐をお互いの首にかけ合う儀式があります。)
州の代表者が、演劇は終了し、劇中、ラーマ王子とシーター姫が結婚式を挙げ終えた旨を伝えると、サイババは、もう一度そのシーンを再演するよう、依頼なさいました。
「Sita Kalyanam(シーター婚礼の儀)」には、決まったしきたりがあるのです‐There is a manner in which Sita Kalyanam is done」 サイババのその言葉は、忘れられぬ夜宴の始まりとなったのです。

はじめにサイババは、ヴェーダ隊にヴェーダの詠唱を始めるようお伝えになり、その後、州の代表者と二人のサイ大学の学生に対して、次々と演出指示をお与えになりました。

先ず、出演者の子ども達全員を起立させ、シヴァの弓(Shivadhanush:シヴァダヌシュ)が入った箱を元の位置に戻させた後、サイババは「今から私がSita Kalyanam(シーター婚礼の儀)の祭司をつとめます」と仰いました。
そしてジャナカ王には、左側から娘を連れてくるように、ラーマ王子率いる他のメンバーは、その反対側に立つようにとお伝えになりました。次にサイババは椅子を持ってくるよう命じられ、劇中の「年長者」達を着席させました。
年長者が全員着席したところでサイババは、ジャナカ王に娘のシーター姫を、ラーマ王子に捧げるよう指示なさいました。ラーマ王子とシーター姫が対面するシーンに差し掛かると、更にサイババは、二人にガーランド(生花の花紐)を交換するよう指示なさいました。そのあいだ、数千人もの参拝者から拍手喝采が湧きあがりました。
ガーランド交換の儀式が終了すると、サイババの御顔に甘い微笑みが浮かびました。そしてサイババは、新郎新婦に横並びで着席するようお伝えになりました。
この時、ラーマ王子はシーター姫の右側に座っていましたが、サイババがラーマ王子に対して、左側に座り直すよう命じられました。(結婚式の際は男女を普段とは左右逆に座らせるしきたりがあります。)
次に「年長者」たちに、ラーマ王子とシーター姫に対して「アクシャタ米(ターメリックを混ぜた生米:Akshatha Grains)」を降りかけるよう合図をお送りになった後、他の出演者も全員、二人に対して同じように祝福するよう指示なさいました。(欧米でいうライスシャワー。)
結婚式のならわしに従い、ラーマ王子とシーター姫は手の平いっぱいに握ったアクシャタ米を、お互いの頭上にかけ合いました。その次にサイババは、シーター姫のサリーの裾をラーマ王子のドーティにくくり付けるよう命じられました。

それから、(サイクルワントホールでは基本、演劇等に火気を用いることを禁じている為)シヴァの弓を「護摩」に見立てて、二人に弓の周りを回るよう指示なさいました。その場にいた参拝者達は皆、霊的高揚に包まれながらサイババが執り行われる、この「類まれない」儀式に見入っていました。
ここでサイババヴェーダ隊に向かって、結婚式に唱えられるヴェーダ「マンガラヤム(Mangalyam)」を唱えるよう指示なさいました。

Sita Kalyanam(シーター婚礼の儀)』は、はるか遠い昔、ヴィシュヌ神の第七番目の化身であるラーマ神とシーター女神が婚礼を交わしたことを記念とする「聖なる儀式」の回想禄。もともと非常に吉兆とされているこの儀式は、サイババが司祭なさることによってその“吉兆度”が何倍にも増したことはいうまでもありません。

次にサイババは、舞台の中央に王座を持ってくるように命じられ、ラーマ王子とシーター姫を再び着席させました。
ラーマ神とシーター女神の婚礼は、自然(プラクリティ)と神(パラマートマ)、個々の魂と大いなる魂の融合を象徴します。サイババは、それを記念してバジャン歌唱を始めるよう合図なさいました。

サイババは、素敵な「婚礼写真」を残すべく色々なポーズをアレンジなさる工程を、お愉しみになっているご様子でした。最後にサイババは、州の代表者にも記念写真に入るよう、サイババの横へとお呼びになりました。メンバー全員と言葉を交わされた後、第一部のダンスグループとの写真にも応じられ、出演者全員に、パダ ナマスカールの機会をお与えになりました。サイババは、子どもたちを祝福なさりながら、ベランダへとお戻りになりました。

しかしまだ、満足には至りませんでした。
サイババは、男女をステージの片方ずつにお分けになり、男性側の最前列にラーマ王子、女性側にはシーター姫を座らせました。その後、カメラマンと、ビデオ収録の担当をお呼びになり、記念撮影を撮るよう命じられました。それはまるで、本物の結婚記念写真のようでした。
そしてそれは、なんて神聖な結婚式だったのでしょう!

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ところで、今月の24日は、ラーマ神の降誕を祝う 『ラーマナヴァミRamanavami) 』の日。

これを記念して、遥か昔、ラーマ神として降臨なさったサイババが、限られた学生だけに向けて語られたラーマーヤナの秘話が詰まった書籍(それも日本語!)が発売されるそう。

アマゾン予約注文も受け付けているみたいだから、本が届いたら、母に送ってもらおうかな...。


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