パーティは突然に - サイババ紀行

だいぶ前に、「男性は火星から、女性は金星からやってきた」という本がベストセラーになりましたが、私たち夫婦もサプライズが日常茶飯事となりつつある今日この頃です。
国際結婚というのもサプライズの理由に一役買っているのかもしれません。

点で考える彼と、線で考える私・・・。

たっぷりマンゴーを食べた後、友人宅を出たのは、午後５時３０分過ぎ。
今日は用事もあるし、６時３０分のアールティには間に合わないかなーと思っていたその時、いきなり彼は、何人かの友人に電話をかけ始めました。

「あのさ、君のバビー（ヒンディー語で義理の姉妹）のバースデーパーティーをするからさ、今夜８時に、家においでよ！」

「えーーッ！」　
驚いて目が倍になった私に彼は言いました。

「この前のは簡易版だったから、みんなで一緒に祝おう！」

「急に呼んでもみんな忙しいから来られないよ。あと３時間もないのに、お客さんを呼ぶ準備しなきゃだめでしょー！これからアシュラムに届け物をする用事もあるんだし。」

「なーんにも心配しなくっていいから。君の唯一の仕事は、ただ平安を味わって、ハッピーでいることだからね！」

「！！！」
そんなこと言ったって、家の掃除に食器の準備、食事の手配にケーキの注文まで・・・家に人を呼ぶとなると、することは、いっぱい！
とりあえず、さっきまで会っていた友人に電話して、「急きょパーティーを開くことになったから、晩御飯は食べないでね」と、お願いすることに・・・。

かつてサイババは、インド人の帰依者夫婦に、こう語られたそうです。

「結婚生活において、相手に順応するだけでは、不十分。お互いを理解することが、大切なのです。
In marriage, adjusting is not good enough. Understanding is important.」

その際スワミは、「アンダースタンディング（理解）」のくだりで、わざわざ唇を横に伸ばして、「アンダースターーーンディング」と、言葉を強調されたそうな。

点で考える彼と、線で考える私・・・。

近い日に、「思考の違い」への相互理解が深まる日が来るのでしょう・・・。
ま、今は深く理由を考える時間もないので、慌ててベイビーが散らかしたおもちゃを片付け、普段着からサリーに着替えてアシュラムに届け物をする準備をしました。

日本で仕事をしていた私は、色々な作業や交渉を、礼拝のごとくプロ意識を持って一人でできる・・・とはかってに思っていますが、ココはインド。で、しかも・・・、昔ながらの規律や風習を重んじる巡礼地。結婚してからは、夫を立てる現地の風習に敬意を払うべく、「夫が同伴でないとできないこと」が増えたように思えます。

そうこうしているうちに、８時過ぎになり、徐々に友人が集まり始めました。
さぁ、ここでドンチャン騒ぎのパーティータイム！とは、さすがになりませんでした。

パーティーの内容は・・・、

先ず一人ずつ神様にバジャン讃歌を捧げ、

サルヴァ・ダルマ・プレヤーを吟唱し、

アーラティ（献火）を献げてから、

神様に祈りを捧げ、

ヴィヴーティ（神聖灰）を頂いたあと、プラサードとしての食事を頂きました。

サルヴァ・ダルマ・プレヤー：あらゆる神や諸宗教の師を讃えた讃歌

お食事は、インド料理と、ハヌマーン・ヒル・ロック・カフェの、ピザ。
デザートは、ハヌマーンカフェのバースデーケーキにアイスクリーム。
食後の飲み物は、日本の番茶。
（↑とっても好評で、普段「お茶やコーヒーは一切飲まない」と言っていたブラザーも何杯かお代わりしていました。）

こちらは、ハヌマーンカフェでオーダーした、ハーフケイジー（５００グラム）のバースデーケーキ。

種類は、コーヒーチョコケーキと、マンゴーキウィケーキ。

両方とも卵なしのベジタリアン仕様。

ムースケーキ以外は、２時間前に注文するとアシュラム内のお部屋でも、無料でデリバリーしてくれます。　

そして・・・ケーキを注文すると、キャンドルの代わりに、もれなくミニ花火が付いてきます。

結構な、火花でビックリです!

みんなが帰って、山のような洗い物を後片付けながら思い返すと・・・バジャンがとっても歌いやすかったのに感動しました。まるで誰もいない部屋の中、スワミの写真の前に座って一人っきりで歌っているような感覚でした。

「あんなに歌いやすかったのは、初めて！」と彼に伝えると、
「みんな、スワミへの愛しかないからね」との返答。

バジャンを歌ったり、通訳をする時、集まる人によってはものすごくスムーズにできる時と、喉が詰まって、全く言葉が出なくなる時があります。愛と共感をもって聞いてくださる方の中にいると、スムーズに気が流れ、良し悪しをジャッジして値踏みするような想念や敵対心が飛んでくると、負のエネルギーに影響されて気が凝固してしまうような気がします。

傾聴法というのを聞いたことがありますが、今日は、「周りにいる人の思考や想念によって、いかに私たちが影響されるか」というのを体験させて頂けたように思いました。

私自身も“聞く立場に立った時”には、愛だけが流れるように気をつけたいなぁ・・・と思いました。　
（反省をこめて・・・謝）